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神奈川県県央に流れる鳩川(有鹿河)沿いに形成された地域(有鹿郷)に鎮座する神社であり、本宮、奥宮、中宮の三社からなる相模国最古級の神社

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本宮は神奈川県海老名市上郷に鎮座し、有鹿比古命を祀る。神奈川県のヘソ(中央)に位置しており、子育て厄除けの神様として有名で、神奈川県の全域から広く信仰を集める。境内は「有鹿の森」とされるが、松が1本もないため「松なしの森」ともいわれる。

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御祭神は、

有鹿比古命(アリカヒコノミコト)。『古事記・日本書紀』にはその名がみえない神で、太陽の男神といわれている。海老名耕地の農耕の恵みをもたらす豊穣の神として、海老名の土地の人々に篤く崇められてきた。農業・産業振興の神とされる。本宮と中宮で祀られている。

有鹿比女命(アリカヒメノミコト)。『古事記・日本書紀』にはその名がみえない神で、水の女神といわれている。主な神徳は安産、育児など。奥宮と中宮で祀られている。

大日靈貴命(オオヒルメムチノミコト)。天照大神の別名で皇室の祖先神とされている。『新編相模国風土記稿』にも祭神は大日靈と古縁起に記載がある旨が記されている[8]。しかし、有鹿比古命が太陽神で同じとはいえ、女神と男神の違いがあるので、別の神であると近年結論付けられた。これはそもそも別当寺の総持院が真言宗であるため、その本地仏を「大日如来」とする慣わしから、後付けされたものと考えられている。また、明治時代も記紀の祭神を優遇する風潮により、そのまま大日靈貴命が祭神となっていたが、その後、旧に復した。