~交通手段は徒歩のみ!!~

 那須温泉郷の最奥に位置する、三斗小屋温泉。那須岳ロープウェイ、那須岳山頂駅より、徒歩二時間近く歩かなければ、辿り着く事が出来ない秘境の温泉地。こういった場所こそ秘湯と呼んでいいのかもしれない。湯の発見は、康治元年(1142年)と古く、その名前の由来は、牛の背中を借りても米3斗以上は運ぶ事が出来ないような場所ということからだそうだ。

 まあ、そんな秘境の地なので、当然といえば当然かもしれないが、電気は自家発電で、夜21:00には、電気が止まり、ランプの宿に一転するので、ますますムードも高まる。食事も質素なものだが、ここまでの疲労と従業員がこの食材を調達する苦労を考えると、非常に美味しく感じられる。

 そんな標高1450mに位置するこの宿には、女性専用のこじんまりとした石造りの風呂(右上写真)、と混浴の露天風呂、こちらも混浴の木造りの内湯がある。混浴が苦手な女性の為に、女性の専用タイムも用意されているので、どうしてもと言われる方はそちらを利用すると良いだろう。

 しかし、ここまで、辿り着くことの出来た仲間との会話というのもなかなか楽しいものです。初めて会った者同士でも、何故か旅や登山についての話しが盛り上がってしまうものです。こういった事もこういった場所ならではのことだと思われるので、是非、恥ずかしがらずに湯に浸かってしまおう。

 そんなこと言われても、脱衣所が男女兼用になっているのは辛いかもね。僕も、ちょっと恥ずかしかったから。(笑)それでも湯に浸かってしまうと先程までの気持ちは吹き飛んで、素晴らしい眺望と温泉の話しに花を咲かせてしまいました。

 20人は軽く入れる位の大きさで、いかにも手作り風の露天風呂(上右、左写真)からは、宿の敷地内でも高台の場所に設置されているので、眺望が素晴らしく会津の山並みまでをも、見渡す事が出来る。湯もほんのりと濁って、いかにも体に効きそうだ。効能も運動機能障害や婦人病などにあり、ここまで辿り着くまでの筋肉疲労も、この湯に浸かれば大丈夫だろう。また、夜には、前述の通り、見渡す限り明かりが何も無い中での、満点の星空に包まれての入浴を楽しむ事も出来る。

 木造りの内湯(下右、左写真)は、湯治場ムードがたっぷりの実に落ち着ける雰囲気で、木の温もりを肌で感じつつ、今度いつ味わえるか分からない熱い温泉を堪能することが出来る。こちらは源泉を水で薄めることなく、木の枠で二つに仕切られている湯船の小さい方にまず、熱い湯が注がれ続け、そこから隣りの大きめの湯船に自然に湯を冷ましながら注がれる。

 サービスの行き届いた高級旅館も良いが、たまにはこういった山小屋も良いなと思え、後ろ髪ひかれる思いの中帰路に向いながら、今度はいつ来れるかなと考えている私がいました。

電 話 番 号0287-69-0882駐 車 場
宿 泊 施 設有り宿 泊 代 金7,500円~
休  憩  所有り日帰りプラン特に無し
泉   質硫黄泉・炭酸カルシウム鉄泉休  日無し
入 浴 料 金400円日帰り入浴時間AM9:30~PM17